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【2歳児】「チガガデタ(血が出た)」「カニニササレタ(蚊に刺された)」ただの言い間違いじゃなかった。言語の発達のしくみが面白い~。

末っ子2歳児よくしゃべる。

「めちゃくちゃ話せるね~」「お話が上手~!」なんて言ってもらうことが多い末っ子。

 

姉兄がいることも大きいでしょうが、長女はこのくらいの年齢でもっと喋ってたから個人差かなと親は思っています。

 

さて、夏が近づき蚊に刺される時期となり、末っ子が「カニニ 刺された」もしくは「カニサンニ 刺された」と言うようになりました。

 

姉も兄も言っていました。カワイイねェ。

 

ついでに絆創膏ブームの末っ子は、血が出たりどこかにぶつけたら急いで絆創膏を持ってきて貼っています。

 

大人たちが気付かないささいな傷も見つけ「チガガ 出てる!」「バンソウコウ!」と貼ってくれます。カワイイねェ。

 

この、一音の単語がうまく言えない現象、なんとなくゴロが悪いというか、

今まで2音以上の単語しか知らなかったから言いにくいのかなと思っていました。

 

そういえば昔 妹はシソの葉のことをなぜか「シソジソ」と呼んでいた。

 

呼びやすいようにアレンジしていたんでしょうが、鼻ピにデコピに耳裂け(最近やっと治したらしい)、

怪しい呪術師みたいな妹にもそんな可愛い幼少時代があったのですよ…。

 

小柄で大人しくて可愛い声でしゃべっていたなぁ(遠い目)。

2歳児は「単語」と「助詞」を使い分けていた!

先日こんな本を読みました。

 

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子どもがどうやって言語を獲得していくか、その手掛かりとなる本です。

 

発行は10年前。

 

こういう科学的なものは内容が常に更新されてしまうことが多いですが、

平易な文章で読みやすい上なるほどと思うことが多かったので

ご興味がある方にはおすすめ(レビューも高い)。

 

 

 

 

本書によると、赤ちゃんが言葉の学習で最初に獲得するもの、

 

それは「母語のリズムとイントネーション」だそうです。

 

人の声の強弱や高低、緩急のリズムやイントネーションを聞き分けることで、

赤ちゃんは音声を区切って単語を発見することができます。

 

ここを読んでなるほどと思ったのが、人気youtubeのKebin’s English Roomで

フランス語が堪能なやまちゃんが英語教育で使っていた「ヒッポ」の学習方法。

 

多言語学習で有名なヒッポですが、やまちゃんの家の中は常に様々な言語が

スピーカーから垂れ流されている状態なんだとか。

 

赤ちゃんが最初に学習するものが「言語のリズムとイントネーション」だとすれば、

そうやって何度も何度もさまざまな言語を耳にしているうちに、

 

どういったリズムで話されている言語なのか、

どこにイントネーションがあるのか、

なにを足掛かりに単語を見つけていけばいいのか、

 

そういうことを自然と聞き分けられるように人間はなっていくということになります。

 

あれは理にかなってるんだなぁと今さらながら理解。

 

それでは日本語を母語にする赤ちゃんはリズムやイントネーションに慣れたら

どうするのかというと、

 

「は」「が」「を」「と」「に」「で」

 

こういう、一音節の助詞の特徴をまずつかんでいるんだそう。

 

またこの助詞同士は続けて使われることはめったにありません

(例えば「ワタシ が に 行く」という使い方はしない)。

 

そういったところからこれらの一音節は「単語と単語の間」に挟まれて

使われるものだということを、赤ちゃんは実はかなり早い時期から気付いています。

 

なので「チガデタ」に関して、子どもは「チ」は助詞ではなく

単語であることはすでに気付いているものの、

 

一音節のことばは単語だと考えにくいので「チガ」でひとつの単語だと

誤解してしまっているのです。

 

 

日本語の話し言葉はしばしば「アイス欲しい」などと助詞を省略することがあるので、「ガ」は助詞ではなく「チガ」という単語だと考えるのは合理的なことでむしろ賢い分析なのです。すご。

 

「カニ(蟹)に刺された」。

となると「カニに刺された」と言うとき、子どもは「蟹」に刺されたと理解していると

いうことか?と思いました。

 

すでにCrabのほうの蟹も知っているし、絵本や形遊びで「カニさん」と指さします。

 

「♪はじまるよ、はじまるよ、はじまるよったらはじまるよ。

2と2で蟹さんだ、ちょきん!」

 

保育園や児童館で子どもの注意を引き付けるためによく歌われるこの歌。

 

「カニ」は両手にハサミを持っていてちょきんとする生き物。

 

このカニと、刺されたときのカニ、よく考えたら本物の蟹をあまりみたことがないし、

ちょきんとする仕草からも刺すということが連想できるのかもしれません。

 

そう思って先日ちょうど子どもと「蚊に刺されている歌」(ほんとにあるんですよ笑)が

you tube で流れてきたので『これ(蚊)はなに?」と聞くと答えません。

 

多分わからなかったんだと思います。

 

蚊に刺されたという状態のときに、飛び回っている蚊をすぐに認識するのはさすがに

難しい。

 

you tube で虫が飛んでかゆい(Ouch!)と言っているのを見たりして認識していったんだと思います。

 

 

言語の獲得って面白いな~。

 

ちなみに末っ子は2週間もたたないうちに「カニニササレタ」も「チガガデタ」も

言わなくなってしまいました。

 

 

今は自分の周りを虫っぽいものが通ると「か!か!」と言ってたたきまわっています。

 

本書ではこういったことをどうやって実験したのかということも書かれていて

興味深いです。

 

現在末っ子は「you tubeを観るときは基本英語」というのを実践していますが

(家族は誰も英語を話せない)少しはそういう回路ができるんでしょうか。

 

バイリンガルにする財力もないのでお試し実験ですが、ちょっと楽しみではあります。

 

おわり

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