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妹のモラハラDV彼氏は姉の目にどううつっていたか

出会いの違和感

見た目の話じゃないです。

最初に会ったときの印象は「元カレ(バンドマン)とはまた雰囲気違うな~」くらいのよくある感想をもちました。

モラハラにありがちなめちゃくちゃ外面よさそうとかそんなこともなく、普通に話しやすいし、話の内容も面白いし、妹とも合いそうだなってくらいなもので。

 

ただ、妹が席を外して2人きりになったときふと彼が、

「妹ちゃんって浮気とかするタイプかな?」

と聞いてきました。

 

…ん?なんの話だろうと一瞬戸惑いました。

「……え、いや、よくわかんないけど、、そんなことをする子ではないと思うけど…。」とちょっと真意が読めなくて曖昧な返事をした私。

 

彼曰く、昔元カノに浮気されたことがトラウマで心配になるんだそうで、姉の私に聞いてみたのだそう。過去に浮気された経験があると不安にもなるのかな、とそのときはなんとなく納得しました。

 

けどやっぱり少し違和感があったので、しばらくして妹と2人だったときに「彼氏くん浮気の心配してるって私に聞いてきたぞw」と伝えはしました。

 

結局浮気くそ野郎だったけどねwwwww

2回目の違和感

2回目は夫も交えて4人で会ったときのこと。

初めましての夫と彼氏くんの会話は普通に弾んでいたと思うのだけど、後で夫とそれについて話して意見が一致したことがありました。

 

それはプライドが高い。コンプレックスがありそう、ということ。

 

というのも夫の職業の話をしたのですが、うちの夫は少し変わった職業なので、会話の中で「どういうことするの?」とか、わりと会話が弾みやすいんです。

勉強が必要なので「頭良さそう~」とかも言われるんですが(会話の相槌としてね)、そういうことについて全く触れてこない。

 

彼氏くんもちゃんとした仕事をしていたし、年収でいえば夫と同等かそれ以上稼いでいるのだから卑屈になる必要は全くありません。別に嫌味言われたとかではないんだけどね。ところどころ、会話でそういうことを感じました。

 

後から妹に聞くと、どうやら彼は学業に対するコンプレックスがあるそうでした。

また生い立ちもコンプレックスがあるらしく。とはいえ、まだ若いのだからそういう気持ちになるのかな、くらいのものでした。

 

3回目のちょっとした違和感

3回目の違和感は、「○○って女の子の名前は男を破滅させるわよ!」というお婆レベルの話ですが笑。

 

彼氏くんに、なにげなく「お姉さん今日のリップ似合ってるね」と言われました。

 

…大した話じゃないですよね?

けど田舎者の私レーダーは「メイクとか細かく褒めてくれる人は浮気する説」を思い浮かべました。

 

彼氏くんは私に「妹ちゃんのこのファッション好き」とか「妹ちゃんのこういうとこ可愛い」とか言う人だったし、都会の子でファッションに敏感な人ならそれくらい言うのかな、と思い直しましたが…。今でもこの説はけっこう有力だとお婆は思ってます。

 

実際、夫が私の横で、何かの脈絡なく友人のメイクや服装、髪型とか褒めたら私はイラつきます。

どういう目で見てんの?ってなります(え、鬼嫁なんか?)。

彼氏くんは妹の横で普通に言ってたし、思い過ごしだといいなと思ってました。

4回目の違和感と決定打

2人の家で夕食を食べた後のこと

 

詳しくは忘れたのですが、妹が彼氏くんに「これ片付けて」とか何か頼んだんですね。

すると彼氏くん、半分キレながら返事をして投げやりに席を立ち、黙って部屋を出て行ってしまったんです。妹はいつものことだという風にあまり気にも留めていませんでした。

 

妹に「…あれはちょっとないわ。対応もだけど、それを姉の私の前で見せちゃうのはヤバいよ。普通、普段やってたとしても妹の家族の前でやらないでしょ。どうなってんの」という話をしました。

 

妹からは、都合が悪くなったり気分が悪いとすぐああなる、という返事が。そしてその後「実は彼氏くんに浮気されてた」という衝撃の話を聞きました。

 

内容も私的にえぐかったです。

なのに今も別れていないことに驚き、いろいろ聞いた後「別れなよ」と勧めました。すると妹は不機嫌になり、険悪なムードに。。。

 

「浮気なんかした手でうちの娘を触って欲しくなかった」とも言いました。すると妹は「お姉ちゃんに話すんじゃなかった」と言ってこの日はお開きになりました。

 

けっこうトラウマです笑。けど今なら、これがモラハラ男に洗脳されるということなんだな、と気付きます。

妹は三姉妹の末っ子だからか昔から少しワガママなところがあったので(疲れると不機嫌になるとか、何度言っても寝起き最悪とか笑)、困ったなと思いながら、そのまま何事もなかったかのように私も過ごしてしまいました…。

妹から早朝に電話…

震える声で妹がしぼりだした「警察に行ってきた…」というセリフ。

あの電話は絶対に忘れられないです。消え入りそうな声で、泣きながらあったことを話してくれました。

あの日たまたま電話を返すのが遅くなってしまったことも、本当に後悔してる。

浮気モラハラDVを経験したら2年間PTSDに苦しめられた話

後日、一番上の姉がこの事件を知ったとき、私に「なぜ知ってたのに別れさせなかったのか」と問いました。

 

その答えとしては「私は止めたんだよ、でも聞いてもらえなった」のだけど、姉の言う通り、もっと他の人を巻き込んだりして、できうる限りの方法で止めたらよかった、と思っています。止めれたかどうかは…わからないけど、それでも。

 

それともうひとつ、妹とは離れて暮らしているので、あの男が、何かのタイミングで逆恨みしてまた危害を加えないか、という恐怖が私にはあります。私にあるのだから妹の気持ちとしては幾何か、と思うとやりきれない。

 

都会の怖い話を聞くたびに、妹の身を案じるようになりました。

モラハラDV男に悩まされる家族をおもちの方の手助けになるよなことが書けなくて申し訳ないのだけど…、なんとしても引き離してね…。

 

最後に。妹はその後どうなったか

あの事件から妹は変わった、というのはあると思います。

長らく体調不良に悩まされ、PTSDにもなりましたが、いろんな人に助けられ、環境にも恵まれました。以前から感謝はしていたけど、さらにそれらに対して感謝の念を抱くようになりました。

 

そして以前より物事を楽観的に考えられるようになったと思います。根っからのネガティブな思考や自己肯定感の低さはあるものの、いろんなものから解放されたような感じ。憑き物がとれた、という表現も合うのかも。

私が落ち込んだりメソメソしてるとめっちゃ褒めて励ましてくれたりね。

 

そしてあれから3年が経ち、妹から「前からお姉ちゃんに『疲れると不機嫌になるのやめて欲しい』と言われてたけどその意味がやっとわかった。これからはそうならないように、体力つけるわ」と言われました。

 

お姉ちゃん感動 笑。

 

くだらないことだと思われるかもしれないんですが、「わかっててもできないんだよ」と言い続けていた妹が、30うん歳にして心を入れ替えて他者を思うようになった…!!

 

そういや最近公文の習字を習おうかなとか言ってたな。

顔中ピアスだらけで公文に通う姿想像したら笑えます。仏門にでも入るんだろうか笑。

 

個人的には、あの事件があったからいいこともあったという言い方は好きじゃないです。あんな思いしなくてよかった。

それでもあんなことがあったけど、今は元気に暮らしてるし、ストレスなさすぎて体重が減らなくなってしまった可愛い私の妹がいるよ、というお話でした。

おしまい

 

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