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お稽古にきたストーカーおじさんK

40近いおばさんと60オーバーのおじさんのお話です…

突然、1年以上前に数回会ったおじさんから接触がある

ある日お茶の先生から「4月から新しくKさんが個人稽古に来ることになったの」という話があった。

 

 

Kさんは1年半ほど前、市民講座の茶道コースで一緒だった60代のおじさんだ。その講座は私が今のお茶の先生に出会った場所でもある。

 

 

その人は私が個人稽古に通うようになっても先生の市民講座を受け続けていたのだが、なぜか私の話をよくするという。

 

 

先生も「Kさんからよくあなたの話が出るからすごく仲がいいのかと思っていた」というのだが、月1回全6回のコースで話したことがある程度の人だ。

 


全部で10人弱のメンバーのひとりに過ぎない。確かにとてもフレンドリーな方で話しやすかったけど私はその人のことを講座以外で思い出したこともない。

 

 

「あなたのこと気に入ってるのね」と先生は笑っていた。

「4月から一緒にお稽古しましょう」

私兄弟子になるんですねぇ、と先生と話していたがそれ以上の感情は持ち合わせていなかったお稽古の帰り際

 

 

「Kさんがあなたのお点前がどうしても見たいっていうの。それならあなた今お客さんが必要なお稽古してるじゃない?だから勉強にもなるからいいわと思って、これからあなたが12時から来て、13時からKさんが来ます。でもあなたの個人稽古であることは変わらないから」と。

 

 

……ん?

 

 

「それは最初だけですか?」と聞くとこれからずっとそのやり方をすると。

 

私は先生と2人のお稽古が気に入っていたし、なんとなくモヤっとしながら帰宅した。

池袋ポケセンのストーカー事件

妹と池袋ポケモンセンター事件の話をLINEしていた。映像が壊すぎると。

 

 

そしてふと、お稽古のKさんという男性の話を妹にした。「ストーカーじゃないけどなんかやなんだよね」と。

 

 

すると妹は速攻で

 

 

23:05   え!きもいよ!笑

23:05   同性ならともかく!?

23:05   おじさんはダメだろ!

 

 

と返信をくれた(笑)。

 

 

やっぱり気持ち悪いよね?と返す私。そしてだいぶ忘れていた、私が新卒で就職した際にうつ病になった原因が60歳近い上司のセクハラからのパワハラだったことも思い出した。

おじさんってなんであんなに気持ち悪いんだろう

その上司は仕事もできないし女の子好きで有名だった。

 

 

私はその人と帰りの電車が一駅違いということもありたまに一緒になったのだが、距離が近くていつも作り笑いをしていた。

 

 

距離感だけでなく軽口も叩くから対応が面倒だった。私はだんだん気持ち悪くなってきてなるべく仕事以外で関わらないようにしていたのだがそれが彼の反感を買った。

 

 

20代前半の子ができるわけない仕事を振ってきたりやっても仕方ないことを仕事だとやらせたり、自分のミスを私の失態として後輩の前で叱責するなどなど、パワハラに変わった。

 

 

私は病んで仕事を辞めた。

 

 

Kさんの話がでてからふと、辞めたいと言った日のことを何十年ぶりに思い出した。

 

 

朝、自分の席に着いて、言いに行かなきゃと思いながら緊張で心臓はバクバクし手が震え、それでもなんとか立ち上がって一番えらい人の部屋に入った。

 

 

本当に申し訳ないが年末から体調が悪い。病院に行ったらうつだと言われた。自分が病気だとは思えないが、どうにも泣けてきてしまう。手持ちの仕事が途中になってしまうのは本当に申し訳ないのですが本当にすみません、すみません。

 

 

というようなことを泣きながら伝えたと思う。

 

 

当時のそのえらい人は仕事もできるし情に厚く立派な方で、仕事のことは考えなくていいし、こちらに連絡するのも大変だから連絡しなくてもいいなどいろいろ配慮してくれた。

 

 

その状態でどうやって帰ってきたのかは覚えていない。

いやでもよく考えたら気持ち悪いよね?

夫にも話したが「先生が言ってるなら一度会ってみて感触をみて、ヤバいなと思ったら次からやめたら?」と言われた。

 

 

「そっか…そうだよね」と返事をしたがまだモヤモヤする。どうにもモヤるので着付けの先生にも相談しに行った。着付けの先生も同じようなことを言われた。

 

 

「変わった人もいるもんね」とお菓子を出してくれた着付けの先生も首をひねりながら「あなた隙を見せちゃダメよ。ニコニコしちゃダメ。連絡先を聞かれても絶対に断るのよ」と。

 

 

そうしますと家に帰ったあと、考えてるうちに泣けてきてしまった。夫は驚き、「そこまでとは思わなかった」と言い「もう断ろう」と。

 

 

もし自分の夫が「1年ほど前に講座で数回一緒になった20以上年下の女性のお点前が見たいんだよね」と言ったら「は??何言ってんのあんた」ってなる。

 

 

相手がもし男の人だったら「お稽古仲間ができてよかったね」となるかもしれないが、やはり女性、しかも年下。下心がなくても、この時代アウトだと思う。

 

 

私が嫁なら「気持ち悪がられるからヤメロ」と相手の心配をするだろう。

 

 

相手に下心が全くなく本当に勉強をしたいだけだとしても。習って1年程度の私のお点前を見るより先生のお点前も見た方が数万倍も勉強になるのは明白だ。なにをいっているんだろう。

 

 

別に男女の関係になりたいわけではなくても、お稽古先に女がいたら楽しく通えるとでも思っていたらそれは十分下心だ。

 

 

相手にその気があるかどうかを私にはかる術はなく、一度会ってしまったら断りづらいことも自明の理だった。

ただの勘違い女。

――まだ何も起こってないのに勝手に勘違いして。

――40才近い子持ちの女がモテるとでも思っているのか?

 

 

自分が思ってることがただの勘違い女に思えて。一緒は嫌だなと思ってることも、それを口にだして先生のご厚意を無碍にすることも心苦しくてしんどかった。

 

 

誰になにを言われたわけでもないのに自分でそう思ってしまった。

 

 

でももう男性が気持ち悪い。そういう思考が気持ち悪すぎる。

 

 

その日たまたまスニーカー好きの夫が私とお揃いのスニーカーをおろそうとしているのを見て「気持ち悪い」と思って冷たい視線を浴びせてしまうほどだった(夫よごめん)。

 

 

お茶の先生に話したら、先生はなにも問題ないとすぐにKさんにもうまいこと話をしてくれて、これまで通りお稽古ができるようになった。

お茶の先生は「ちゃんと話してくれてよかった」と。あなたの様子が前回少しおかしい気がして気になっていたと言った。

 

 

先生は本当にそういうことに鈍感で、ご人にこの話をしたらご主人は「…お茶の勉強したいなら一人でやればいいのに」と仰ってくれたらしい。

 

 

妹の彼氏はこの話を聞いて「先生があかん」的なことをずっと言ってくれたようで、田舎の人と都会の人との感覚の差もあるかなという感じだった。

 

 

ほんと、こんなことで悩むのアホくさいと今は思えるけど、そのときは泣き出すような出来事だった。

 

メソメソする私に妹から来たメール

大井町の酔っ払いのゲロで励ましてくれる私の妹。


ストーカー(?)おじさんの話題から、私は都会のゲロは普通すぐに駅員さんが片付けてくれることを知った。


そうだよね、人口があんなにいるんだから酔っ払いもさぞ多いだろうに私は出くわしたことがない。


つまりそれは駅員さんの努力の証で、都会の駅員さんになったらゲロの処理もしなくてはいけないのか…と駅員さんになりたい子にとって悲しい現実だなと子どもの夢にまで思いを馳せた。


「基本すぐ片付けてくれるからあれは多分吐きたてだね…」という鮮度の報告も受けましたが、妹の高い靴にゲロを踏ませたのはどこの馬の骨でしょうね。


もうストーカーのことは忘れました。



おしまい

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