なん十冊と読んでいる方にはおこがましいが、私なりに発達障害や子どもの心を勉強したくて読んだ本を紹介する。
ちなみに私が学生のころ教育学部だったわけでもないし、教員免許も持ってないし、今も子どもに関する仕事をしているわけでもない。単純に興味だけ。
読んで思ったことのひとつが、以前歯科医療センターの記事でもチラッと書いたが著者たちの「知って欲しい」という痛切な思いだ。
―――「学会で発表したとき『これ以上発達障害を増やすのか』と野次が飛んだが、ひとたび声が掛かれば手弁当で講演に出かけた(意訳)」とあとがきに記された言葉を見てその熱意と苦労を思うと胸にくるものがあった。
そしてこれも記事に書いたが、子どもとの接し方について改めて考えさせられる。
発達障害であろうとなかろうと関係ない。
数年しか生きていない人間に対していかに誠実で冷静でいられるか。
大人がしてあげられることは何か。
特に子育てをする人は一度読んでみる価値があるなと思ったのでレビューをば。
発達障害→最近は「発達神経症」と呼ぶ
最近は発達障害と言わずに発達神経症というらしいです。
これまで使われていた「障害」という言葉が、社会的な障壁というニュアンスが強かったため、医学的な「脳の機能の特性・病態」を指す「症」へ変更されました。
発達障害という言葉がネガティブな意味で安易に使われるようになったから浸透してほしいなと思って書いてます。
①「おうち学習サポート大全 発達障害&グレーゾーンの子の「できた」がふえる /植木希恵
これ一番おすすめ。
発達凸凹関係なく勉強になる。
「子どもにとって消しゴムで消すことが負担」なんて考えたことがなかったけど、うちの子に聞いたら『わかる』と言っていた。
親は子どもが学習する横で「消しゴムで消す係」をする、なんてちょっと取り組めそうな気がしてくる内容が多い。
実践的な内容もわかりやすいだけでなく、親の気持ちに寄り添い気持ちを整理してくれるというところも、推せる。
「その子にとって最適な学習方法を見つけてあげることは、その子の人生の取り扱い説明書を作ってあげるのと同義」というようなことも言っていて
確かにその子にとって集中できる環境とはどういう場所か、その子にとって何が苦手でどういう工夫をすればやりやすくなるかを「勉強」という形を通して知ることは、今後生きていく上で欠かせない手段になるだろう。
発達凸凹関係なくそんなふうに自分の取り扱い説明書がわかっていれば、つまづいて時間をとられることなく進められたり、うまくいかずに落ち込んでくよくよするなんて無駄なことをしなくて済む。
こんなふうに伴走してくれる大人がいたら最高だなと私も思った。
②「児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷付きやすいこころの守りかた」/こど看
この方のすごさは、語らずとも目次を見てもらえばわかる。
※アマゾンより抜粋
・ルールを守れないならルールのほうを変える
・将来の夢をしつこく聞くのは意味がない
・傷ついて成長するのは“筋肉”だけでいい
・「大丈夫?」には「大丈夫」としか返せない
・「生きてりゃいいことある」は絶望を与えることもある
・「元気な大人」ではなく「無理しない大人」を目指す
……ね?抜粋しただけでちょっと読みたくなるでしょう?
児童精神科勤務なのでかなり繊細な問題にも関わっているからメンタル疾患がある私にも効きます。
夫にも読ませた。私にはこう対処するのが正解だったのよと。ちょっと不満そうだった。
私はこの本を開いたとき「しょうもない話は安心感を与えるシャワー」という項目を読んで『うちの育児正解じゃん』と自信をつけた。
「大人の失敗話は子どもに自信を与える」というようなことも書いてあった。
うちではいとこが来ると夕食で「失敗話して!」というのがなぜか定番なのである。
最初に答えるのは決まって夫。うちの夫はしょうもない話や失敗話をたくさん持っているちょっと変わった大人なのでいとこから人気だ。
「小4のとき海で友だちと海パンの中に海藻いれて遊んでたらち〇ち〇が腫れた話」
「仕事の帰り道、鳥の糞を頭に落とされたけど美容院予約してたから助かった話」
…ちなみに、こんなふうに小学生にはバカ受けのネタを持っているのは夫の父がしょうもな話やダジャレを言う人だからです。つまり遺伝ですね。
これって教育によかったんだなと義父も尊敬し直しました。
③「「発達ユニークな子」が思っていること」/精神科医さわ
発達障害の導入という感じの本でした。
何冊か読んだあとあったのでそんなに面白みはなかったけど、とても読みやすいです。かなり平易な言葉を選んでるのかな。
印象的だったのが、精神科医と言いながらわりと母親目線で書かれている点。
論理的というより情緒に訴えるような書き方をされていてそれはそれで読み物として共感を得やすいだろうなと感じた。
そもそもYou Tuberさんとして有名な方でもあったんですね。後から知りました。
どちらも実情に則した対応方法が書いてあります。
2冊とも教師向けと思える記述(成績の付け方や授業での細かな接し方など)もある。
上の方はDCDの子の特性に沿っており、下の方は自閉症やADHDに対応している。
上の方は研究者が書いていらっしゃるのでより専門的で、パラっと読むというより「3年生になってリコーダーやるけどどうしたらいいかな」と思ったときに読み返したりしたい感じ。
下の方は学校での接し方が多いけど、それでもこういう対応をとれたらいいなと気付けることが多く、学校現場を経験された方の本だなと。
最後に
これらを読んだところで結局ケースバイケースだし、相手によってトライアンドエラーの繰り返しでそんなにうまくいくわけない。
それでも知っていたら子どもたちのちょっとしたサインに気付けるかもしれない。声をかけてあげれるかもしれない。
それを信じて、すぐに忘れてしまうかもしれないけど今後も少しずつ読んでいきたいなと思った。
優しい人になりたい。
おしまい





