もうすぐ赤ちゃんが生まれる、お兄ちゃんお姉ちゃんになる子への準備のような絵本ある?と友人に聞かれて履歴を見返してみてまず目についたのはこちら。
エリックカールの色鮮やかなこちらの絵本。
あまり知られていない海の生き物の子育ての話なのですが、実はタツノオトシゴ、トゲウオ、ティラピア…といった魚は母親ではなく父親が子どもの面倒をみます。
Amazonより引用
夫をイクメンに育てたい方にも向いているかもしれませんが、これを読んだくらいでイクメンになるような方はすでに十分にイクメンさんなので効果はないと思います。
むしろ生き物たちが工夫して子育てをする様子は、まだ無垢な子どもにこそ読んで欲しい。小さな命を守るため知恵を絞る様子は楽しく、幸せな気持ちにしてくれます。海藻や昆布が描かれた透明のシートも付いていて、海の中に隠れた生き物を探しながら読めるため、お子さんもきっと楽しんで読んでくれるはず。
「慈しむ」という気持ち。
これを思うなら、定番だけどバムケロシリーズもいいかもなと思ったり。
島田ゆかさんで、兄弟ならこっちだろ、とも思うのですが
個人的には、バムとケロって絶妙な距離感だなと思うのです。
いつも自由でワガママなケロちゃんに振り回されて、友達なのに親みたいな対応をするバム。バムは呆れ顔をしてるけど、一緒に楽しんでくれます。
この「さむいあさ」では、そんなケロちゃんがかいちゃんというアヒルを気に入り、甲斐甲斐しく世話をします。まるで弟ができて歓喜するお兄ちゃんのように。
かいちゃんが突然いなくなると、寂しくてたまらないケロちゃんを思ってバムはかいちゃんを探しに行ってくれて・・。
兄弟姉妹のおすすめの絵本って、どこか仲良すぎたり、ちょっといざこざしてみたり、そういう展開の本が多い印象です。
それが悪いわけじゃないけれど、本当に伝えたいのは何かなーと思うと、こういう本じゃないかなと思ったりします。
個人的に一番おすすめしたいのはこういうの。
どうぶつの赤ちゃんの絵本ならどれでもいいんです。
小さい子向けに、けっこういろんな絵本が出てるので、お子さんが好きな動物を選ぶといいかなと思います。身近な猫とか犬とかね。
親としては、新しい家族である妹や弟を可愛がって欲しいと思うのは当然ですが、突然来たふにゃふにゃの生き物、しかも大人は見る度顔をふにゃふにゃにして微笑みかける可愛い“らしい”生き物。
いろんな気持ちがあるはずです。
「お兄ちゃんになるからしっかりしてね」「お姉ちゃんになるんだから可愛がってね」という声掛けが決して間違ってるわけじゃないんですが、絵本を通して刷り込むようなことするのはなぁって思います。というか、私がそういう系の絵本(兄弟の心の機微を描くようなもの)が好きじゃないだけなんだけど笑。
それよりは、小さいものって可愛いね、弱いから守ってあげなきゃねって、自然に思えることを促したい。無理にお腹の赤ちゃんに結び付けることはしないで、ただ動物の赤ちゃん可愛いねって会話をすること。
どうやら、お腹の中にも聞こえてるらしいですしね。
2人で、3人で本を読めるのは今だけだから、楽しい時間を過ごせたらいいなと思います。