着付けから始まった組紐作り
昨年から着付けを習い始めた。
その着付けの先生が終活の一環と言って
溜めに溜めた組紐を消化するために
生徒さんに無料で好きな組紐を組ませてくれているのだ。
太っ腹すぎる。
組紐ってどこか業者から買うらしいんだけど
毎年限定の染めのカラーが出るんですって。
それも毎年買い買いしてたらえらい量になったそうだ。
使う紐は作るものによって太さが違うんだけど
刺繍糸みたいこんな感じ。

(引用 https://suigenkyo.com/articles-iga-kumihimo/)
束になってる糸を、作る用途に合わせて何本かずつの
束に組みなおして重り(組玉)に巻きつけます。
これが重り↓
作りたいものによってこの組玉の重さが変わります。
30匁(もんめ)とか40匁とか。
ちなみにこの匁(もんめ)という単位、1匁=3.75gなので
30匁=112.5g。
尺貫法という計量方法で身近なものでは
5円玉1個当たりの重さが1匁(3.75g)だそうです(豆)。

引用 https://activityjapan.com/feature/braided-cords/
組台(くみだい)と呼ばれるものにセットして
組んでいきます。
今回私はこの丸台で4つの組玉を使い
帯締めを作りました。
どうやって組むのかというと、例えば
右手を12時・左手を6時の位置にある紐を持って
時計回りに右手を3時・左手を9時の位置に移動させます。
次に、左手を12時・右手を6時の位置にある紐に持ち替え
反時計周りに左手9時・右手3時の位置に移動します。
これをくり返すだけです。だけ(笑)。

だけなんだけど、すぐ間違えて出来上がってる紐の
模様がおかしかったり、何かぬけていたり多かったり。
またリズムも大事で意識してるつもりはなくても
リズムよくできると締め具合が均一にできます。
なので初心者はできる人に見てもらいながらじゃないと
絶対うまくできない。まずなにがおかしいか気付けないので。
先生は間違いにすぐ気付くし、間違ったら一回
解くんだけど、その解き方で何が間違っていたかもわかる。
それに私は今回帯締めを作ったので、
糸をねじねじこよってたゆまないように注意しながら
腕を動かす必要がありました。
それをやると腕の動作を忘れたりする(笑)。

引用 https://www.dentohirai.com/cont3/main.html
↑こういうふうにぴんと張られてないといけないし
糸がそろってなかったら櫛を使って梳いて(すいて)あげないと
いけないし、とにかくこの糸を撚る(よる)作業大事。
この「糸を撚る」という肯定を「撚糸(ねんし)」といい
複数の糸をねじり合わせて一本の糸にすることを指します。
…なんかハンター×ハンターを思い出した。

バンジーガムを先に思い出したけど
念糸はマチか。

引用 出典:HUNTER×HUNTER7巻/冨樫義博/集英社
これが見たくてやっちゃう的な♧
…とまぁ、こうやって撚(よ)りをかけることで糸の強度が増すんですが、
『腕によりをかけて料理を作る』とか言うじゃないですか。
あれはここからきてるんだよと先生に教わりました。
帯締め完成~


組紐は組んだら終わりではないです。
両端の処理をしなくちゃいけない。
これがけっこうめんどくさい。
長さを合わせる過程でできた要らない糸を5本一組で6本
くらい作ってしっかり両端を結んだら、その結んだ糸に
針を通して結んだすぐ下の組紐に差し込みます。
その差し込んだ糸を探すために櫛の反対側を使って
端の糸束をよけていきます(多分説明してもわかんないんだけど備忘録)。
要らない糸で作っておいた房をその糸の上に
押し込むように乗せ、2回、さっきの要らない糸で作った
5本組の糸で結びます。
最後に、湯をわかして房を蒸気に当てます。
そうするとボサボサだった房が整うんです。
この房を巻いてある透明のセロファンも、専用のものが
売っているって知って驚いた。今回使ってるのはその専用の
セロファンですw
帰省した妹もやってみた!

妹は細い紐を作ってサングラスをかける用に
しました。
こういうタイプは、両端をしっかりくくって
端をボンドで固めて金具に押し込んで作ります。
先生は着付けを勉強する傍ら「おもしろそうだな~」
と思って組紐の勉強もしたそうです。
先生が作った組紐のパターンを見せていただいたけど
すごかった。
いろんな世界があるなぁ。
そういえば妹を何十年ぶりに見た先生が
「東京の人ね、おしゃれだったわ~」
と仰っていました。
おわり。