私の痔主歴
私は多分小学生から便秘がちで、おそらく20代には痛くはないけどお尻に何か「ぷにぷにとしたグレーっぽいもの」ができていました。
決定的だったのは2度の妊娠と帝王切開。
特に切られたお腹に力を入れるのが怖くて便秘が悪化し、気がつくと「ぷにぷに」が肥大化。
けれどソイツは痛くない。
たまに血が出るのはキレ痔というやつなんだろうけど、それはすぐ治るし仕方ないよねくらいの気持ち。
ただ排便をすると「ぷにぷに」のせいで汚れが取りづらく、ウォシュレットが手放せなくなりました。念入りに拭く必要があり、気をつけないと痒みもでる。
お尻の穴が黒ずんでるなら隠せるけど、なんかボコボコしてる上に衛生上問題がある場所があると、行為中も集中できないという悲しい点も。
30歳を超えて、これなんとか病院で直してもらえないかなと考えていたところでした。
事件発生日 2021.5
便秘薬を週に1〜2回飲むのが当たり前の生活。
指でしっかりつまめるレベル。ヤバい。
ちなみに画像を検索したくないという人のために解説すると、プリッとしてはいるが枝豆みたいのがついてるわけではない。
生姜の皮が剥きにくい部分のように、いりくんでボコボコと出ているのだ。
もちろんスーパーで売ってるいいやつではない。
露地物みたいな小さくて包丁入らんわ!みたいなやつ。
わたしゃ尻から生姜が生えてしまったよ…。
私の肛門科の選び方
とにかく最新の治療法を導入している病院へ!と目をつけていた隣町の病院を予約しました。
薬しかもらえないのに治りきらないとか、何度もお尻を見せに行くなんて絶対嫌だからです。話が早そうな病院がいい。
こういう“最新”を導入してる病院は初診もネット予約できるのもありがたい。
駅の近くのビル内にあるその病院はきちんと男女で入り口が分かれており、中で会うことはない仕組み。
問診票の連絡先欄には、病院から電話がかかって家族に知られることが困る人に対応する旨の記載も。
こういう配慮も含め、最新を売りにしてるところに限ると思いました。
肛門科で診察を受ける
よく病院でお尻見せるのが嫌だと聞きますが、産婦人科経験がある方ならなんてことないですよ。
カーテン越しにお股おっぴろげることに比べたらもう全然。
先生を背にしてベッドに横になり、少し丸まってお尻を見えるようにするだけです。
膝までパンツをおろしますが、バスタオルをかけてそれをめくるように診てくれます。
ロマンスグレーのおじさま先生でした。
私のお尻を見て先生は一言、「これはひどいですね」。
私のってひどいんだ…と、比べようもなかった自分のお尻事情を初めて知ります。
そう、しりだけに…とか思っていたからけっこう余裕でした。
私の痔は外痔核というものでした。
外痔核ってなに?脱肛と違うの?
私はこの痛みとプリプリの色味から言って、いわゆる脱肛というやつだと思っていました。
が、説明を受けるとそれとは違いました。
肛門そのものが出ているのではなく、皮膚と直腸の境目より外側にある皮膚がペロンと出ている状態。痛覚がある場所が出てきちゃってるのでそりゃ痛い。
血が出ればかさぶたができたらマシですが、かさぶたができないのにつるんとむけているあの状態、一番痛いですよね。あんな感じです。
この痛い状態のときに市販薬でもきちんと塗り続ければ治るものだそうです。
治療しないまま炎症がおさまると、最初に私が言った「グレーのぷにぷに」に変化します。
これが「スキンタグ(皮膚痔)」です。
スキンタグになったら手術するしかない
取りたかったら手術するしかないんですが、スキンタグって痛みがない。
前述したように、排便時が気になるとかそんな話なので、病院に行っても手術するほどじゃないと言われて終わった、ってことが多いらしい。
手術するかしないかは自分の選択
医師からひどい状態と言われ説明を受けたものの、「手術せずに今痛いところを薬で治す方法もあります」と言われ、手術しよう!とはっきりとは言われませんでした。
え、ひどいのに取らないという選択肢もあるの??とちょっと混乱しましたが、「ずっと気になっていたので、できたら取りたいです」と言うと「そうですね、取ったほうがいいですよね」との回答。
ちなみに私は肛門にぐるっと、全方位敵なしの外痔核でした☆
この場合、全部を取り切ることはしないそうです。なぜか。
答えは『痛いから』。
手術を受けてみたら、痔になってるときより痛くて「こんなはずじゃなかった」とならないように、なんだそうです。
準備
噂に聞いていた通り、当日に空きがあればその日に手術可能でした。
私は午前に診察を受け、午後から手術。
術前4時間は食事はとれません(少量の水やお茶ならok)。
あとは一応手術なので緊急連絡先の方とは手術時間に電話に出れるようにしておいてください、と言われました。
それから手術後、車・自転車・バイクの運転ができません。
その点だけご注意ください。
手術内容まとめ
・病名 … 内痔核・外痔核
・手術法 … 痔核四段階硬化療法(ALTA療法)+痔核結紮切除術
手術方法が2つあります。
前者は出来たてホヤホヤ用、後者はスキンタグ用です。
前者はジオン注射をうち、後者はスキンタグを文字通り縛って、縛った先ギリギリのところを切って取る手術です。
麻酔は局所麻酔も選べましたが、痛いからやめておきなと先生に言われて静脈麻酔に。
点滴から眠る薬が入ってくるものです。
いざ、手術へ!
術前に心電図をとり、手術用のパンツに履き替えて手術台へ。
また横になってお尻を突き出すように寝転びます。
血液検査用の血をぬき、点滴をさすと先生から「眠る薬いれるね〜」の声が。
すると突然、喉のあたりがカーっと熱くなってむせて咳き込んでしまいました。
なにかおかしいのかと少し混乱する私。
すると看護師さんが「このお薬いれるとこうなるの。大丈夫ですからね〜。」と背中をさすってくれた瞬間 寝てました。
恐るべし静脈注射。
10分くらいで終了
手術自体はほんとにあっという間で、「終わりましたよ〜」の声で目覚め、自分の足で点滴台を支えに個室に戻ります。
マッサージチェアみたいなゆったりした椅子に腰掛け、そこでだいたい2時間くらい寝ました。めっちゃ気持ちよかった。
途中1〜2回看護師さんが声をかけてくれて、だんだん目が覚めます。
点滴が終わるまで待って、用意されたナプキンを付けたら帰宅できます。
痛みや違和感はありませんでした。
術後の注意
車の運転等ができないことと、アルコールや刺激物がNG。
当日はシャワーのみ可能。
排便はOKだが、いきまないこと。
そのくらいで全く不都合なし。
ただ人によっては動きづらかったりするらしく、夕ご飯の予定を立ててから手術にのぞむとか、誰かに頼るとかするといいみたいです。
処方された薬
・朝夕飲む痛み止め
・便をゆるくする薬
・炎症をおさえる軟膏
・痛いときや発熱時に飲む頓服と胃薬
この4つが処方されました。
当日の寝る前は少し痛い気がして、念の為頓服を飲みました。
費用
初診・術前検査を含めて2万6千円でした。
(カード払いできる病院でした。)
「外来日帰り手術」で、K743(痔核手術)の5(根治手術、硬化療法を伴うもの)に該当。
私は出産のときにも使った養老保険いけるかな〜と思いましたが該当しませんでした。
気になる方はご自分の保険を調べてみてくださいね。
手術翌日に診察
経過を見るために、翌日・一週間後・3週間後・5週間後、の診察が必要です。
翌日診察に行くと先生に痛みはどうかと聞かれたので、「そんなに痛くないです。それより手術しなかった腫れてるところの方が痛い…」と話すと「普通もっと痛いんだよ笑。」と笑われました。
私は痛みに強いタイプみたいです。
私が治療したのは、全方位の痔に対して、右前と左後ろの2箇所。
残ったところ(今まだ痛いところ)は、塗り薬を1か月ほど塗ると小さくなるとのこと。
それでもスキンタグが気になるようなら半年後とか1年後においで、と言われました。
こんなことなら全部取ってもらえば良かった…(やってもらえたかはわからないけど)。
手術してみてわかったこと
誤算があるとすれば取り切れなかったこと。
それと特に気になったのが術後、創が治るのに約3〜4週間かかるのですが、その間 血液が付いたり、匂いのある抽出液が出るということです。
ナプキンが1か月手放せません。
しかもこの抽出液がちょっと厄介なんです。
色は薄い茶色なので、漏れてもシミになるようなことはありませんが、なんとも言えない匂いがします。
生理の匂いよりもう少し軽いんですけど、生理よりも頻繁にナプキンを替えないと匂いが強くなる感じ。
オリモノシートでは物足りないので大きさも必要です。
私はトイレで気になる度に、ウォシュレットだけでなく隅々までウェットシートで拭いて対応しています。
けれどこれ、夏場は結構キツいのではと推測します。
なので術後、なにかイベントがある方は注意された方がいいと思いました。
終わりに
今このブログを見てくださっている方は、現在進行形でお尻の生姜と戦っているか、しなびた生姜の対処に悩む方だと思い、不安がなくなるようにと細かく書いてしまいました。長々とありがとうございます。
これは私の一例です。
行ってしまえば診察も手術もなんてことなかったです。
しかし、何かわからないものと何となく付き合っているのは良くないですね。
自分が今どういう状態で、どういうアプローチがあるのか、手術をするにしろしないにしろ、自分の状態を見極めることは大事だなあと。
まあわかってるけどね!できなかったから悲しみのGW最終日になったんだけどね!
取り切れていない私はオレタタEND(俺の痔の戦いはこれからだ)状態なんで、また何かあれば記事にします。